今から10年ほど前、当時まだタッチタイピングが出来なかった私は、 何か良いタイピングソフトは無いものかと探したが、あまりしっくりとくるものがなかった。

その後FreeBSDのportsから荻原剛志 氏の日本語版Typistを見つけ(誰かに教えてもらったような気もするけど忘れた) 夢中になってやりはじめた。そしてその魅力に引き込まれてしまった。

タッチタイピングを自己流で覚えてしまう人もいるみたいだけど、私の場合はTypistがなかったら かなり苦労しただろうと思う。

以下、Typist on Browserを作るモチベーションにもなった、私が考えるTypistの魅力を書いてみる。

手取り足取り教えてくれる

まず左手の人差し指でFのキーを押してみましょう。

ffff

よくできました。ではFのキーとスペースバーを交互に。

fff fff fff ff ff ff f f f

こんな感じで、ものすごく丁寧に教えてくれる。

指先を見てはいけません!

なんて指導が入ったりも。ちょっと古っぽい感じの先生のキャラクターが面白い。

テキストが秀逸

左手を人差し指から順にFDSA、右手の人差し指から順にJKL:と練習してレッスン1は終了しますが、 締めくくりに少し単語を練習することになります。

終わる前に、いくつかの単語をタイプしましょう。

sad add all; alas flask fad

文章はどうでしょう。

ask a sad lad

母音が1つしか文章に使えませんね。

dad asks a lad; a lass falls

8つ(しかも1つは記号)の文字だけで、何か文章っぽいものが打ててる!

レッスン1からいきなりちょっともう、タッチタイプ出来ちゃってるような気になれる。

美しい例文

童話や古典文学からの一節が練習教材として出てきます。以下抜粋。

歴史を感じさせるストイックなインターフェース

日本語版Typistの元になっているのは1991年にD. Jason Penney氏がC言語で書き直したもの(それ以前はBASICで、 誰が作ったか不明)だから、20年以上前のものということになります。

文字を正しく打ったからといってゾンビが倒れたりするようなことはありません。 そういった表現力が乏しい代わりに、いかに「楽しくタッチタイピングを覚えられるか」 そこに全力を注いでいる、そんな感じがします。

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